東京グルメブログ

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海外から客観的に「日本の教育」を考えてみる。

南アでは来月1日からロックダウンがレベル4から3に緩和されます。

それにともない、多くの経済活動が行えるようになってきます。

 

レストランについても、外食はできませんが、Uberでのデリバリーはもちろんのこと、持ち帰りは可能となるようです。

 

学校などは一部の学年で登校が始まるようです。

 

 

さて、今日は前々から関心のあった、教育問題について記事を書いてみたいと思います。

 

日本で育った私たちは、自分たちが受けてきた教育が「当たり前」のものだと思い込んでいるのではないでしょうか。

 

日本の教育は、教科書も学習内容もほとんど横並び。

学年の途中で別の学校に転校しても、学習している単元はどの学校もだいたい同じで、戸惑う心配もなし。その意味では、「公平」とも受け取ることができます。

 

しかし、そうした教育制度のもとでは、教育理念や教育方針・方法に学校独自の特色を打ち出したり、教師ごとに個性的な授業を行ったりすることは難しいといえます。ひとことでいってしまえば、日本の教育はたいへん「不自由」なのではないでしょうか。

 

たとえば、オランダでは、憲法で教育の3つの自由が保障されています。

①学校設立の自由、②理念の自由、③教育方法の自由

 

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このうち、①学校設立の自由では、地域の人口密度に比して決められた定数(以前は200人以上)の子どもを集めることができれば、市民団体などが自由に学校を創設してもいいという決まりになっており、なんと学校設立の費用は国が全額負担してくれます。

 

また、②理念の自由で、その学校が特定の宗教の教えに基づいて、あるいは宗教以外の何かで特色を出してもよいと定められています。

 

2013年には、ある非営利団体が、ICT教育に特化した「スティーブ・ジョブス・スクール」を国内6都市に7校開設したことで話題となりました。同校では、4歳から12歳までを対象に、授業はすべて一人1台ずつ与えられるiPadで行われています。憲法で教育方法の自由も認められているから、アプリなどを駆使して授業を行うことも可能となっています。

 

オランダではこうした、とても自由度の高い私立学校が数多く設立されており、学校全体の7割を占めているほどです。公立でも私立でも同じように国の補助金が出るため、授業料はすべて無料。子どもも親も学校を自由に選べて、通い始めた後に合わないと思えば、転校も自由にできます。

 

国は、卒業までに子どもたちに一定の学力をつけさせることを求めていますが、学年ごとの「学習指導要領」もありません。

 

しかも、イエナプラン教育の学校などでは、授業の時間割は子どもと親が学校で話し合って決めることになっており、子ども自身の学びたいこと、親が子どもの個性を踏まえて、「このような力を伸ばしたしてあげたい」ということを授業の内容に盛り込むことができます。

 

一人ひとりが全く異なる学習目標、学習プランを立てて、各自がバラバラに勉強をする。一方で、日本と同じように画一的な教育を施す学校もあります。

 

日本の教育から見ると、信じられないほどの「自由さ」です。

 

私の住む南アにおいては、公立学校はかなりイケてないようではありますが、私立学校は日本よりICT教育などがだいぶ進んでいると感じます。

 

プレトリアのとある私立学校は、小4から全員iPadを一人1台持って授業をしますし、ロックダウン中の今でも、Webでの授業が毎日行われています。

 

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中学受験などないため、小4から小6の貴重な時間を塾のためだけに費やすなんてことはありません。

 

有名な大学に合格することが教育の第一目標となっている日本では、ただ単にテストで点を取ること、そのための知識やテクニックを覚えることが教育の目的になってしまっていないのか。

 

大学に入ることよりも、大学に入ってから自分がそこで何を学び、将来どういう生き方をしたいのかを追求し、努力していけるようにならないといけないと思います。

 

日本の教育システムを根本から変えるのは一筋縄ではいきませんが、世界に目を転じて、視野を広げて、来るべき新しい時代に力を発揮できる人材を育成するためにはどういった教育が必要なのか、一人ひとりが考え行動すべき時が来ていると感じます。

 

今日はここまで。